【帝京大学】前期(主に6・7月)の振り返り

5月末に一度、帝京に関する雑感をブログにしましたが、その続編になります。

potetomelon.hatenablog.com

この2か月で全日選考を終え、前期を終え…ここでまた(主に6・7月の)近況を整理しておこうかなと思い立って。こんな感じで、今季は定期的に帝京を振り返っていきたいと思っているところです。

 

 

持ちタイム上位16人

○5000m

西脇翔太③13:56.71(21.9.19)

栗田隆希①14:00.04(21.12.5)

大花将太④14:02.80(22.6.4)

小野隆一朗③14:04.47(21.7.3)

柴戸遼太①14:06.83(21.12.5)

山口翔平14:09.47(22.4.30)

<6人平均14:03.39>←14:04.51

福島渉太②14:09.52(21.4.25)

内藤一輝②14:10.39(20.10.24)

北野開平④14:12.22(22.4.3)

塩井広太郎③14:13.15(21.12.5)

<10人平均14:06.56>←14:07.63

新井大貴④14:13.45(19.10.14)

福田翔②14:14.11(22.6.4)

大吉優亮③14:15.07(19.12.1)

林叶大②14:17.53(22.4.24)

山田一輝④14:19.58(21.7.3)

尾崎仁哉①14:20.45(22.6.4)

<16人平均14:10.36>←14:12.07

6月以降は大花・福田・尾崎選手が16傑入り、好調さを買われたかこの3人は全員全日予選のエントリーに入り、大花・福田選手は本番も出走。大花選手のような一気に上級生になって開花してくる選手が今後増えてほしいところ。主力のタイム更新は出雲前の記録会で期待したい。

 

○10000m

小野隆一朗③28:50.22(21.9.20)

西脇翔太③28:57.21(21.11.23)

福島渉太②28:57.49(21.11.23)

北野開平④29:04.83(22.4.23)

小林大晟②29:13.22(21.9.20)

山田一輝④29:31.05(21.11.23)

末次海斗③29:31.83(21.10.1)

藤本雄大29:33.24(22.6.4)

福田翔②29:37.33(21.11.23)

大花将太④29:39.47(21.12.25)

<10人平均29:17.59>←29:18.66

日高拓夢③29:43.99(21.12.25)

元永好多朗④29:45.82(21.4.24)

針谷咲輝③29:48.10(21.11.23)

大類駿③29:51.52(22.6.4)

尾崎仁哉①29:51.99(22.5.7)

大吉優亮③29:55.38(21.11.23)

<16人平均29:29.54>←29:31.31

1万では1年生藤本選手のチーム8番手のタイムとなる好走が際立ち、彼も全日予選出走を果たした。他には大類選手が自己記録を3秒ほど更新。

 

○ハーフ

西脇翔太③62:25(22.3.13)

北野開平④62:40(22.1.30)

小野隆一朗③62:56(22.3.13)

新井大貴④63:30(19.11.17)

末次海斗③63:59(22.5.22)

元永好多朗④64:12(22.3.13)

針谷咲輝③64:12(22.3.13)

大花将太④64:13(22.7.24)

尾崎仁哉①64:25(22.7.24)

比嘉良悟④64:32(22.7.24)

<10人平均63:42.6>←63:52.9

中野大地④64:55(22.3.13)

藤本雄大64:56(22.7.3)

大吉優亮③64:58(22.3.13)

小林大晟②65:02(22.5.22)

高橋峻④65:32(19.11.17)

柴戸遼太①65:34(22.7.3)

<16人平均64:15.06>←64:41.75

4年生、そして1年生を中心にハーフはこの6・7月で大きな結果を残せた。全日予選でややうまくいかなかった大花・柴戸選手が存在感を発揮したし、5千で好タイムの同期たちを差し置いてハーフの距離で夏合宿を待たずに結果を出してきた尾崎・藤本選手。今後の未来はやはり明るそう。

 

※潜在タイム(1万=5千×2+1分)

小野③、西脇③、福島②、栗田①、北野④、大花④

<6人平均13:59.30/28:58.61>

小林②、柴戸①、山口①、内藤②

<10人平均14:02.91/29:05.82>

塩井③、新井④、福田②、大吉③、山田④、末次③

<16人平均14:07.27/29:14.54>

 

3本柱、各学年、個人的ピックアップ

○3本柱:北野④、小野③、西脇③

小野隆一朗選手はインカレに続き、全日選考でも4組を上位で戦い抜きチームを牽引。やはり総合力や安定感がチーム随一で頼れる存在、駅伝戦線でも序盤区間で流れを作って欲しい。西脇翔太選手は5千の記録会ではチームトップで牽引し続けているが、インカレに続き全日選考もやや振るわず。1万という距離の問題か、勝負レースということで気負いすぎたか。駅伝シーズンは彼のスピードを活かした爆発力が不可欠だ。主将の北野開平選手は故障か、6月以降レースに不出場。全日予選も彼が後半の組にいれば…という展開だったのが惜しまれる。やはり彼抜きでは厳しくなるところ、秋には元気な姿をみたい。

 

○4年生

6月になって台頭し存在感を発揮したのが大花将太選手。6月4日の順大記録会で西脇選手に次ぐチーム2番手&14分2秒の快走で、一気にこの学年唯一の全日予選出走まで勝ち取る。ここでは1組25位と不完全燃焼な結果に終わるも、7月のハーフで距離対応もできていることを証明し、秋以降も戦力になるはず。もう一人全日選考のエントリーに入ったのが新井大貴選手。まだ1年次のような勢いまでは戻ってないように感じるが、レースには継続して出場できているのでここから。春に一気に29分台突入と急成長した比嘉良悟選手はハーフでも64分台突入。他にもフルマラソン後しばらくレースに出ていなかった元永好多朗選手、トラックの持ちタイムが良い山田一輝選手もここでレースに姿を見せた。彼らの足並みを揃えて駅伝シーズンを迎えたい。

 

○3年生

Wエース以外ではやはり末次海斗選手の貢献が最も大きい。インカレハーフの好走に続き、全日予選2組でも個人4位と稼いでチームの順位を大きく押し上げる殊勲の走り。秋以降も主力の一角として計算できる存在になりたい。しかし、全日選考のエントリー入りはこの3人のみと、頭数としては下級生の勢いに押されている印象。この世代の中心格になるべき大吉優亮選手は6月4日の順大記録会を途中棄権し7月16日の富士裾野トラックミートで復帰、ここからまた上げていけるか。学生ハーフで結果を出した針谷咲輝選手はトラックシーズンに入って元気な姿を見せられていないのが気がかり。一方で、大類駿選手が6月以降5千・1万の両方で自己記録を更新して好調なのは良い点。こちらも秋までに足並みを揃えられるか。

 

○2年生

チームの主力である福島渉太選手は、5月までレースに不出場で気がかりだったが6月4日の順大記録会で14分18秒とまずまずのタイムで復帰。全日選考は出走はならずもエントリー入りは果たせてひと安心。まだ絶好調では無さそうだが、駅伝では彼の万全な走りが必須だ。6月以降この学年で存在感を示したのが、小林選手(後述)とともにこの学年から全日選考出走を果たした福田翔選手。順大記録会5千14分14秒でアピールし、全日選考も2組15位と末次選手とともにきっちりと仕事を果たした。春先良かった林叶大選手も全日選考エントリー入りなど引き続き好調を保っている。今季に入って台頭した福田・林選手が距離に対応できるかが一つカギになりそう。ポテンシャルに期待したい内藤一輝選手はようやく姿を見せるも、未だ万全とはほど遠い。どうしたのか…

 

○1年生

元々持ちタイムが良い3人衆のうち距離が伸びてもマルチに対応できているのが柴戸遼太選手。記録会もチーム上位でまとめ続けて、全日選考では3組に抜擢。ここでは壁に跳ね返された感じになったが、この経験を将来エースになるための貴重な糧としてほしい。函館マラソンで距離に対応できることも証明した。そしてこの”3人衆”に続く、なんなら割って入る、どころか彼らを超える存在感を発揮している選手が2人。まず藤本雄大選手は6月4日の日体大記録会で29分33秒とブレイク、全日選考も1組で出走し11位と好走、更に柴戸選手と同走の函館マラソンは彼を上回る64分台の走りと、OB遠藤選手を彷彿とさせる成長曲線を描く今後期待の存在。早くから1万で頭角を現していた尾崎仁哉選手も全日選考エントリー入りを果たし、士別ハーフで64分半を切る快走。”3人衆”残り2人も決して悪いわけではない。栗田隆希選手は5千はまずまずで全日選考エントリーには入ったが、1万以上のレースはまだ未経験で距離対応が未知数。山口翔平選手はインカレ3障決勝で転倒に泣いたが、無事レース復帰を果たし、ハーフも出場は出来ずもエントリーはしていたためある程度距離対応の計算は立っていたか。1年生の尺がかなり長くなったが、それだけ存在感があるということ。秋以降も彼らの活躍で上級生に刺激を与えていきたい。

 

○個人的ピックアップ:小林大晟選手

全日予選ではチーム内の序列通り順当に3組にエントリー。結果は組16位と最低限の走りはできたか。しかし個人的にはかなり彼への期待値が高いため、彼の本来はまだまだこんなものではないと思ったし、もう少し上のほうで相方の柴戸選手をカバーする走りが見たかったなという感じはしました。次走の函館マラソンでは長距離ロードという彼の持ち味を活かして存在感を示して欲しいと思ったけど、後輩藤本選手には後塵を拝する結果。決して悪くはないけど、個人的な期待値からすればこれまた物足りなさを感じてしまうことに。この夏を越えて駅伝ではどんな姿を見せるか、引き続き期待して見ていきたいです。

 

6・7月の振り返り

6月4日:順大記録会

結果的にこのレースが全日選考のエントリーを決定づけて、エントリー13人中10人がここでの上位10人。ずっと好調な西脇・柴戸・栗田・小野・林選手に割って入った大花選手は14分2秒と快走。他に福田・尾崎選手が台頭、福島選手は復活、10番手に新井選手まで。北野選手がここにいなかったのは結果的にはよくなかったことに。

6月4・5日:日体大記録会

1万では藤本選手の29分33秒が際立ち、彼も全日選考エントリー入りを果たすことに。大類選手が29分台の自己記録更新、その他に1~3年生5人が30分台。5千では前日の順大記録会の結果を受けての追試か、比嘉選手が2日連続で走っていた。

6月19日:全日選考会

総合9位4:00:05.07

○1組…藤本①11位29:59.71、大花④25位30:42.81(10位)

○2組…末次③4位29:46.86、福田②15位30:06.56(5位)

○3組…小林②16位30:00.90、柴戸①31位30:21.34(9位)

○4組…小野③11位29:03.82、西脇③31位30:03.07(9位)

(補欠)新井④、林②、福島②、栗田①、尾崎①

6月頭の記録会で結果を出した11人とインカレハーフの2人でエントリー、そして帝京らしくない若い学年構成。1組では成長株の藤本選手が11位と好スタートも、相方の大花選手が順位以上にタイムでやや苦戦し総合では10位発進。4組で稼ぐのは他校の留学生の存在から厳しそうなぶん1・2組の頑張りが必要だったところ、ここでもう30秒は稼ぎたかったか。しかし2組で一気に挽回する。末次選手が4位と大きく稼ぐと、福田選手も15位と上位で続き総合5位へと浮上。3組が全組で一番スローという異例な展開、小林選手は集団内で粘りきるも柴戸選手は終盤離されて31位へ。最終組を前に総合9位へと転落、この時点で通過は難しくなってしまった。それでも最終組では小野選手が11位と他校の日本人エースと張り合う好走で踏ん張る。しかし西脇選手がそこに付いていけず組31位、総合9位から落としはしなかったが浮上もできず、本戦の切符を逃してしまった。

昨年度からかなりの戦力ダウンはありつつ健闘した部分もあったが、結果的にボーダーラインと約1分差、(たらればだが)北野選手がいれば、大花・西脇選手がもう少し走れていればという展開だったのが惜しまれる。しかし、出雲→箱根で結果を出した大学もあるし、この結果を受け止めて今後の躍進に繋げてほしいと願います。

7月2日:日体大記録会

大類選手が1万に続きここでも自己記録更新。元永・山田選手がここで遂にレース復帰。一人速い組に挑戦した福島選手は今回はうまくいかず。

7月3日:函館マラソン

長距離ロードの実力者小林選手を差し置いて学内トップになったのは藤本選手、61分37秒を持つ駒澤花尾選手と1分半ほどの差なので63分前半では走れるポテンシャルがありそうか。柴戸選手も65分台と夏前にしては十分なタイムでまとめた。

7月10日:国士舘大記録会

副主将吉岡選手が自己記録更新、彼もまた今後意地を見せていきたいところ。内藤選手は久々に姿を見せたが15分オーバーと心配。

7月16日:富士裾野トラックミート

大勢が参戦。5千を走った主力では、末次・栗田・林選手がまずまずの結果で、ここで山口・大吉選手が復帰。1万では4年生の新井・元永・山田選手が復調を印象づける結果を残せたのを筆頭に、日高・大類・吉岡選手と上級生が意地を見せた。

7月24日:士別ハーフ

大花選手はハーフの距離に対応、全日選考のリベンジ達成。比嘉選手もここで64分半と好走、そしてそこに割って入った1年生尾崎選手。夏前から複数名の1年生が距離に対応してくるとは。

 

現状で16人を選ぶなら、今後

今の戦力(状態でなく)で箱根エントリーを迎えるとしたら、個人的にこの16人かなということで、

4年:北野、新井、大花、元永

3年:小野、西脇、末次、大吉

2年:小林、福島、林、福田

1年:柴戸、山口、藤本、尾崎

5月末の時点からかなりメンバーが入れ替わった気が。箱根となればさすがに上級生の比重が高くなるのか、はたまた未来志向な感じになるか?

 

出場が確定した2つの駅伝のメンバーを妄想するなら(傾向は考えていないです)、

○出雲

小野③~藤本①~西脇③~北野④~柴戸①~末次③

○箱根

西脇③~小野③~藤本①~北野④~新井④

大吉③~福島②~末次③~小林②~大花④

藤本選手にポスト遠藤選手としての期待をかける形。例年になく若いチームで、下級生がどこまでハーフの距離で頼れるか、上級生が意地を見せるかによるけどオーダーの選択肢はけっこう出てきた気がする。しかし、全日選考で突きつけられたとおり、引き続き箱根のシードは安泰とはいえない状況、各々が夏を越えて一皮むけた姿を見せられるか。