【帝京大学】後期(9~12月)の振り返り/箱根の展望

今年度帝京に関する雑感をブログに2本投稿しましたが、前期末に続いて3本目、いよいよ箱根駅伝当日に。画像の名前が赤字になっている選手が箱根16人エントリーに入った選手です。

potetomelon.hatenablog.com

 

持ちタイム上位16人

○5000m

西脇翔太③13:56.71(21.9.19)

栗田隆希①14:00.04(21.12.5)

大花将太④14:02.80(22.6.4)

小野隆一朗③14:04.47(21.7.3)

柴戸遼太①14:06.83(21.12.5)

山口翔平14:09.47(22.4.30)

<6人平均14:03.39>←14:03.39

福島渉太②14:09.52(21.4.25)

内藤一輝②14:10.39(20.10.24)

北野開平④14:12.22(22.4.3)

塩井広太郎③14:13.15(21.12.5)

<10人平均14:06.56>←14:06.56

新井大貴④14:13.45(19.10.14)

福田翔②14:14.11(22.6.4)

大吉優亮③14:15.07(19.12.1)

大辻頌悟③14:16.36(22.10.2)

林叶大②14:17.53(22.4.24)

藤本雄大14:17.66(22.9.18)

<16人平均14:09.99>←14:10.36

上位10人は変動無し、ただしその後出雲1区を担う期待の藤本選手と今季復活&箱根エントリー入りを果たした大辻選手が14分20秒を切って16傑に入ってきた。

 

○10000m

小林大晟②28:43.71(22.10.22)

小野隆一朗③28:50.22(21.9.20)

西脇翔太③28:57.21(21.11.23)

福島渉太②28:57.49(21.11.23)

柴戸遼太①29:00.47(22.11.20)

北野開平④29:04.83(22.4.23)

日高拓夢③29:19.03(22.10.22)

大辻頌悟③29:20.27(22.10.22)

山中博生②29:20.51(22.11.27)

石川湧月②29:30.64(22.12.24)

<10人平均29:06.44>←29:17.59

山田一輝④29:31.05(21.11.23)

末次海斗③29:31.83(21.10.1)

藤本雄大29:33.24(22.6.4)

福田翔②29:37.33(21.11.23)

大類駿③29:38.82(22.10.1)

大花将太④29:39.47(21.12.25)

<16人平均29:17.26>←29:29.54

後期になって小林選手の28分台をはじめ1万で記録ラッシュ!全体だと依然20位前後だけど、箱根の距離で戦うための基礎スピードとしては最低限伴ってきたか。

 

○ハーフ

西脇翔太③62:25(22.3.13)

北野開平④62:40(22.1.30)

小野隆一朗③62:56(22.3.13)

山田一輝④63:09(22.11.20)

吉岡尚紀④63:14(22.11.20)

尾崎仁哉①63:23(22.11.20)

福田翔②63:29(22.11.20)

新井大貴④63:30(19.11.17)

島田晃希①63:34(22.11.20)

岩本拓真②63:42(22.11.20)

<10人平均63:12.2>←63:42.6

末次海斗③63:59(22.5.22)

元永好多朗④64:12(22.3.13)

針谷咲輝③64:12(22.3.13)

大花将太④64:13(22.7.24)

比嘉良悟④64:32(22.7.24)

中野大地④64:55(22.3.13)

<16人平均63:37.81>←64:15.06

11月20日の上尾で新たに6人が63分台で走る仕上がりぶりで平均タイムも大きく短縮。この6人は全員箱根エントリー入り、本戦でどこまで通用するか。

 

※潜在タイム(1万=5千×2+1分)

小林②、小野③、西脇③、福島②、栗田①、柴戸①

<6人平均13:57.12/28:54.23>

北野④、大花④、山口①、日高③

<10人平均14:00.69/29:01.38>

大辻③、山中②、内藤②、塩井③、新井④、福田②

<16人平均14:04.90/29:09.80>

 

3本柱、各学年、個人的ピックアップ

○3本柱:北野④、小野③、西脇③

北野開平選手小野隆一朗選手西脇翔太選手の3本柱は無事3人とも箱根駅伝16人エントリー入りでまずはひと安心だったが後期始めは気がかりな状態だった。なんと3人とも出雲駅伝を走れず。北野選手については6月に松葉杖をつくほどの故障があって10人エントリーにも入らず、3年生2人も合宿の疲労が抜けずに学内選考で上位に入れなかったための出走回避だった。3人はその週末のレガシーハーフに出場するも上記の事情もあって結果は微妙、同走の創価勢から遅れを取ったが、その後は小野選手は学連で29分1桁、西脇選手は上尾63分1桁とまずまず復調。北野選手は夏に故障していたぶん距離を踏んでいたか。

 

○4年生

富士裾野で躍進の兆しを見せていた副主将吉岡尚紀選手は秋に本格化、出雲の学内選考で14分1桁という仕上がりで出雲2区を担うまでに。上尾でも好走して箱根エントリーも掴み取った。上尾で63分台と好走して箱根エントリー入りを果たしたのが新井大貴選手山田一輝選手の両名。今季はコンスタントに記録会に出場出来ている新井選手は毎年箱根5区の控え、今回は出走なるか。山田選手は昨年度1万で安定した結果を残してきたが、今年度の後期になって調子を上げてきた。大花将太選手比嘉良悟選手元永好太朗選手中野大地選手あたりは随所で光る走りはあったが今年度の箱根エントリーには届かなかった。

 

○3年生

小野・西脇選手の両名以外では後期も末次海斗選手出雲駅伝6区で活躍して、順当に箱根エントリー入りを果たした。他に箱根エントリー入りを果たしたのは大辻頌悟選手日高拓夢選手の両名。昨年度は出走した5千で全て16分超えと苦しんだ大辻選手は前期にこの苦境から脱出すると、後期になって5千・1万で自己記録をマークする好調ぶりで、箱根は6区候補として要注目。日高選手は大辻選手と同じ日程での5千・1万で共に自己記録をマーク。彼は復路候補の一角か?日本インカレ3000mSCで優勝の大吉優亮選手が箱根エントリーにいなかったのは残念。後期になって29分40秒を切った大類駿選手は上尾で65分近くとアピール出来ず一歩届かなかったか。

 

○2年生

小林選手(後述)と学年エースを張る福島渉太選手出雲駅伝3区では唯一の駅伝経験者として奮闘するも、その後はレースに出てこず箱根エントリーもされなかったのが痛いところ、トラブルがあったか。出雲駅伝ではこの学年が中心となったオーダーで、福島選手とともに福田翔選手が4区、山中博生選手が5区で出走した。この2人はその後も福田選手は上尾で、山中選手は日体大1万で結果を残して箱根エントリー入り。また岩本拓真選手上尾で63分台と猛アピールに成功してエントリーへ。来季の活躍が期待される選手としては、29分40秒切りを2回と急成長した石川湧月選手や前期の活躍が光った林叶大選手あたり、距離対応がポイントになってくるか。

 

○1年生

監督の言葉でいうネオ帝京を今後担っていくであろうこの学年、入学時からタイムが良かった選手で順当に伸びてきたのが柴戸遼太選手出雲駅伝出走は逃すも、学連1万ではチーム最上位の29分ちょうどで走り、箱根でも往路候補に挙げられる学年エース格。尾崎仁哉選手は前期から長い距離を中心に躍進の兆しは見せていたが、上尾でも好走して箱根エントリー入り。上尾ではもう一人、島田晃希選手も63分台で走り、監督から楽しみな選手として高評価を得た。ポスト遠藤選手として前期から期待値が高かった藤本雄大選手出雲駅伝1区の大役を担うも、チームで唯一最速組で走った学連1万を外すと箱根エントリーも逃してしまったのが惜しまれる。元々5千の持ちタイムが良かった栗田隆希選手山口翔平選手も29分台では走れるようになったほか、多くの選手に成長の兆しを感じるこの学年は今後黄金世代となりそうで楽しみ。

 

○個人的ピックアップ:小林大晟選手

出雲駅伝の10人エントリーに名前が無かったときはショック、どうしたのかと思っていたら夏に故障していたとのことだった。しかし、10月22日の1万では28分43秒とチームトップの快走を披露!その後11月は再びレースに出てこずまたも心配だったが、無事に箱根エントリー入りは果たせたのでひと安心。北野選手と同様に夏に距離を踏めなかったぶん11月にカバーしていたということか。前回は調子を落として出走出来なかったが、彼は2区・4区・8区以降とタフな区間を計算できる存在、果たして彼の出番はどこで?監督が「面白い駅伝をしたい」ということで、そういった状況を作れるポテンシャルがある山上りの適性が彼にあって、当日爆走するという展開になれば面白いなと。

 

9~12月の振り返り

9月9日:日本インカレ

大吉選手が3000mSCで8分41秒と大学記録を大幅に更新する快走、そして優勝!彼がこれだけ良いなら・・・ということで他の選手の成長も楽しみに感じられた。

9月18日:日体大記録会

3本柱の選手を除く多くの選手が出走して、藤本・吉岡・山中・日高選手が自己記録を更新、ここでの上位6人のうち柴戸選手以外は出雲駅伝出走まで漕ぎ着けた(もう一人は末次選手)。この時点では11月に躍進する選手は読めず。

10月1~2日:日体大記録会

1万では大類・田中選手が29分台の自己記録を更新。前期に復活した大辻選手は5千で14分20秒を切ったのが感慨深い。他にも岩本・日高選手も5千で自己記録更新ということで、スピードの成長が箱根エントリー入りに繋がったか。

10月10日:出雲駅伝

総合11位2:15:40

1区藤本①15位24:06 通過15

2区吉岡④11位16:15 通過13

3区福島②10位24:59 通過13

4区福田②9位18:57 通過11

5区山中②11位20:16 通過11

6区末次③9位31:07 通過11

(補欠)西脇③、柴戸①(エントリー)大花④、小野③

結果だけ見れば関西学院にも後塵を拝する惨敗、小野・西脇選手をも外して育成と経験に振り切ったにしても、もう少し良い位置と区間順位で戦いたかった。ただ、ここを走った大学駅伝初挑戦の5人のうち藤本選手を除く4人は箱根エントリーまで果たせたのでこのオーダーは良かったと言えそう。この4人にはここで大舞台を経験したことを糧に箱根路でも活躍してほしいところ。

10月16日:レガシーハーフ

出雲を走らなかった3本柱+柴戸、田中選手が挑戦。小野選手がチームトップも、その前に創価勢が多く先着していたということでこの時点ではチーム状況が心配されたが、3本柱+柴戸選手はその後きっちり箱根エントリー入りと、この大会が復調の第一歩となったか。柴戸選手については主力候補として出雲を回避してでも一度ハーフを経験させたかったという狙いがあった説?

10月22日:平国大記録会

主力の一角、小林選手が28分43秒の快走で持ちタイムチームトップへ、そして日高・大辻選手が同走で29分20秒前後の大幅自己記録の好走!この3人は以後はレース不出場も箱根エントリー入り。他に石川選手の急成長、山口選手の初29分台、後に箱根エントリー入りの山田選手は30分1秒。

11月20日:上尾ハーフ

ここで帝京の距離への強さを発揮!63分台を一挙に8人輩出、この8人は全員箱根エントリー入りとかなり重要な選考レースに。外からはこれまで目立った躍進の気配を感じなかった島田・岩本選手には驚いた。その後は大花選手の64分少々以外は65分以降とかなり前と空いてしまったのは来季への課題か。

11月20日:学連1万挑戦会

9組では主要区間候補と言える小野・柴戸・末次選手が走り、前者2人が29分少しと条件を考えればまずまず好走。末次選手も復路候補としては及第点か。この3人は箱根エントリー入り。唯一最速の10組に挑戦した藤本選手は30分超えと苦しみ、箱根エントリーも逃すことに。8組では林・山口選手が更に自己記録を更新。

11月27日:日体大記録会

山中選手が唯一出場し、29分20秒でまとめて箱根エントリー入りへ。1人だけ別日程だった理由とは?

12月3日:法政大競技会

1年大谷選手が唯一出場し、14分44秒。彼はその後年末に29分台をマーク。

12月17日:国士大競技会

11組に4年藤尾選手と来季の活躍に期待したい鎗田・大類選手が出走、鎗田選手が14分半切りと頑張った。

12月24日:法政大競技会

来季の活躍が期待される2年生以下が大活躍!2年生は野村・高島・石川選手が29分台、そして1年生は栗田選手がようやく29分台。他に先述の大谷選手、30分1桁では細谷選手とどんどん頭数が増えてきた。

 

箱根駅伝16人エントリー分析と展望

○エントリー選手の9月以降のレース出場歴と区間登録状況

新井大貴選手④:11.20上尾63:34→5区

北野開平選手④:10.16レガシー65:33→補欠

山田一輝選手④:9.18日体大14:39.20→10.22平国大30:01.19→11.20上尾63:09→補欠

吉岡尚紀選手④:9.18日体大14:23.93→10.10出雲2区→11.20上尾63:17→7区

大辻頌悟選手③:9.18日体大14:44.94→10.2日体大14:16.36→10.22平国大29:20.27→6区

小野隆一朗選手③:10.16レガシー64:23→11.20学連29:03.98→1区

末次海斗選手③:9.18日体大14:33.96→10.10出雲6区→11.20学連29:44.89→9区

西脇翔太選手③:10.16レガシー66:22→11.20上尾63:05→2区

日高拓夢選手③:9.18日体大14:27.08→10.2日体大14:20.04→10.22平国大29:19.03→10区

岩本拓真選手②:9.18日体大15:11.58→10.2日体大14:29.14→11.20上尾63:42→3区

小林大晟選手②:9.18日体大14:34.14→10.22平国大28:43.71→補欠

福田翔選手②:9.18日体大14:23.07→10.10出雲4区→11.20上尾63:29→補欠

山中博生選手②:9.18日体大14:25.26→10.10出雲5区→11.27日体大29:20.51→8区

尾崎仁哉選手①:9.18日体大14:29.54→10.1日体大30:10.84→11.20上尾63:23→補欠

柴戸遼太選手①:9.18日体大14:19.83→10.16レガシー65:58→11.20学連29:00.47→補欠

島田晃希選手①:11.20上尾63:34→4区

○1次区間オーダーまとめ

小野③~西脇③~岩本②~島田①~新井④

大辻③~吉岡④~山中②~末次③~日高③

(補欠)北野④、山田④、小林②、福田②、尾崎①、柴戸①

○エントリー16人の分類

11月上尾経由組8人:西脇・山田・吉岡・尾崎・福田・島田・新井・岩本

11月1万経由組4人:小野・柴戸・末次・山中(27日)

10月でレース最後組4人:北野(レガシー)・小林・大辻・日高(以上平国)

このように分類できそう。これからどんなことが言えそうかというとそれも分からないが、レガシーを走った4人と小林・末次選手が主力で平地の重要区間に入りそうと見るのが自然で、特殊区間を除く残りの区間は上尾組からの抜擢か。野暮かもしれないけど当日変更を考えてみると、

3区柴戸①、5区小林②、8区尾崎①、10区北野④

癖というか願望強めで的中第一とは言えない妄想なので色々と申し訳ないですが・・・展望も兼ねて以下につらつらと。

○往路

1区小野選手は実績のあるスターター、ここは不動だし悪くとも1桁順位では繋ぎたい。小野選手で無ければ2区は西脇選手しかいないか。今季は主要レースに調子が合わないこともあったが通年練習はできているはず、なんとか粘りたい。3区は期待の柴戸選手で。彼には往路を4年間担い続ける本格派エースになってもらいたい。4区からは面白い駅伝をしたいということで、サプライズ枠として島田選手を変更無しで抜擢。距離に強いという彼で浮上できれば今後に向けてかなり大きいが、誰を起用するにもここから反撃を始めることがマスト。5区は新井選手でも良いけど、面白い駅伝ということでここも意外な起用がみたいなということで小林選手を。ここで大きく浮上できたらシードが見えてくるが、彼に相当な適性があることを願ってみる。71分台で行きたい。

○復路

6区は大辻選手でスタート、サブで山田選手がいるのは心強い。7区吉岡選手も攻めて区間8位ではまとめたい。8区は1年生ながら長い距離で存在感を見せている尾崎選手に頑張ってもらい、9区末次選手には上位を期待したいところ。アンカーには北野選手を残した。主将の意地で、シード争いを繰り広げていたらそれを制する走りを見たい。

 

1年生3人という異例なオーダーになってしまったけど、ネオ帝京ということを掲げているし、面白い駅伝をしたいということで、将来主力世代となる1年生に賭けるのもありなんじゃないかなと。順位としては、どんなオーダーになろうが走力だけだと13~15位くらいだと思うので、5区での爆走などどこかで想像を超える走りをすることが必須になるかな・・・と。1区間でもそういう走りが出来ると9位あたりが見えてきそう。どう考えても今季よりも来季というチーム、ここを凌げればかなり大きいと思う。13分台ルーキーが来季入学するという噂もあるし・・・下馬評は低いけど、中野マジックが炸裂することに期待したいです!